事業報告

ふくしま大運動会 in いわき

プロジェクト
パワーアップ・ジャパンfrom Tokyo 平成27年度
イベント名称
パワーアップジャパン ふくしま大運動会 in いわき
開催日
2015年10月18日(日)

秋空の強い日差しの中、福島県いわき市にて「ふくしま大運動会inいわき」が開催されました。 開会式では、主催者である東京都の根岸潤氏、日本アスリート会議で理事を務める大日方邦子氏から挨拶がありました。次に5人のアスリートの紹介されました。北京オリンピック男子4×100mリレー銅メダリスト塚原直貴氏、アトランタオリンピックサッカー日本代表中西永輔氏、北京オリンピックバレーボール日本代表山本隆弘氏、ソウルオリンピック卓球日本代表宮崎義仁氏、2006年世界選手権トランポリン団体銀メダリスト長崎峻侑氏。アスリートの紹介が始まると子どもたちの目がキラキラと輝き始めました。開会式が終わると、チャレンジスポーツへと移っていきました。

○チャレンジスポーツ

チャレンジスポーツでは綱引き、忍者リレー、ロープジャンプの3種目がおこなわれました。綱引きでは優勝チームが、アスリートで結成されたドリームチームへの挑戦権を獲得し、勝負を挑みました。アスリートも子どもたちに負けじと全力で綱を引きました。
忍者リレーでは、子どもたちが1つでも多くの輪ゴムを手に入れようと全力で駆け回りました。子どもたちと共に参加したアスリートも息が上がるほど、熱気が漂うイベントとなりました。 最後にはロープジャンプがおこなわれました。1回でも多く飛ぼうと、子どもたちは必死に取り組んでいました。全員で力を合わせて取り組んでいる姿が印象的でした。

○アトラクションスポーツ

アトラクションスポーツでは多くの観客が見守る中ヒップホップダンスと新体操がおこなわれました。幼稚園生から高校生まで多くの子どもたちが参加し、切れのある踊りを多くの観客の前で披露しました。プログラムが終わると大きな拍手が体育館に響き渡りました。

○陸上

陸上教室の講師は、塚原直貴氏をお招きしました。現役選手である塚原氏の指導を受けに、小学生から高校生まで総勢80名が参加しました。指導が始まる前に塚原氏は「少しでも、参加してくれたみんなにとってためになるような時間としていきたい」と述べ、講師としての意気込みを語られました。
練習は、陸上のハードルを用いたドリルが中心でした。塚原氏は、中学生の時から歩く姿勢や足の動かし方を日頃から意識していたそうです。姿勢が速く走るためには重要であると述べ、特に中高生には、姿勢についての細かい指導がおこなわれました。その他にも、目線、重心移動、足の着き方などのポイントを説明していました。最後には、練習のまとめとして50m走を3本走りました。
参加した子ども達は、ドリルを通して自らの動きに集中していました。トップアスリートから受ける指導に意欲的な姿が見られました。最後には塚原氏からサインの色紙とサイン入りランニングシューズが送られました。じゃんけん大会で勝ち取った子どもはとても嬉しそうにしていました。

○サッカー

サッカーの講師は中西永輔氏でした。サッカーに参加した子ども達は、小学生から中学生までの34名でした。練習の初めは緊張した面持ちを見せ、あまり元気のなかった子ども達でしたが、中西さんの積極的な声かけにより、途中からは活気のある練習となりました。 練習は、ドリブル練習から2人1組での対面パス、シュート練習、ミニゲームがおこなわれました。練習の中で中西氏は、大きな声で仲間に伝えること、コミュニケーションを取ることを子ども達に促していました。さらに、自分で考えてから行動することの大切さ、チャレンジすることの大切さを練習の中で子ども達に伝えていました。 練習後には、サインの色紙とサイン入りボールが贈呈され、全員で集合写真を撮り終了しました。練習の初めは消極的であった子ども達も、練習が終わった時はとても笑顔で会場を後にしていました。サッカーを通して体を動かすことが楽しいと思えるような機会となりました。

○バレーボール

元男子バレーボール日本代表の山本隆弘氏をお迎えし、バレーボールのクリニックは開催されました。体育館には経験者、初心者あわせて約40名の元気な子ども達が集まりました。ウォーミングアップを済ませた後は、基本的なボールの扱い方を練習しました。子ども達それぞれのレベルに合わせた練習メニューがおこなわれ、経験者も初心者も楽しそうに練習に取り組んでいました。終盤には山本氏の実演も交えながらレシーブ、スパイクの練習がおこなわれました。プロの技を間近に見た子ども達は、最後まで集中して練習に取り組んでいました。

○卓球

卓球の講師には、宮崎義仁氏をお迎え致しました。日本代表でも実践されている練習がおこなわれ、参加者には緊張感が漂い、3分間ひたすらラリーを繰り返す練習では集中力の大切さが伝授されました。最後には、宮崎氏の得意技「幻のサービス」も披露され、サービスを打ち返すことができた参加者にはサイン色紙がプレゼントされました。

○トランポリン

トランポリンには、長崎峻侑氏を講師としてお招きしました。最初に長崎氏によるデモンストレーションがおこなわれました。「高さと技の難易度」で争うトランポリン競技、いわき市立総合体育館の天井に届くのではないかというような高いジャンプに子どもたちは魅了されました。トランポリンで飛び跳ね、長崎氏に指導を受ける子どもたちの表情は、とても楽しげに映りました。

閉会式

閉会式ではアスリートからそれぞれ子ども達へのメッセージが送られました。宮崎氏から「何事にも集中力と競技への好き度が大事。いわきから世界へと選手が出てくるのを楽しみにしております」、長崎氏から「皆さんの吸収力の早さにびっくりしました。この中からメダリストが出ることを期待しております」、中西氏から「常にできないことにチャレンジしてください。できた時の達成感が本当に大切です」、山本氏から「スポーツを楽しむ気持ちを常に忘れないで取り組んでください」、塚原氏から「いつも他人とは違う、目立つ存在であってください」とメッセージが送られ、イベントは終了致しました。

アスリートコメント

塚原直貴(北京オリンピック男子4×100mリレー銅メダリスト)
今回初めての参加でしたが、子ども達が話をよく聞きてくれて、その様な子ども達に指導することができて、とても有意義な時間となりました。 もう少し指導できる時間があればなと思いましたが、2020年のオリンピックを目指すいい機会となったのではないかと思います。 またこの様な機会があればぜひ参加したいと思います。本当にありがとうございました。

中西永輔(アトランタオリンピックサッカー日本代表)
朝のチャレンジスポーツから参加させていただきましたけど、子ども達からは元気とパワーをもらいました。 グランドの状態など気にせずに元気に参加してくれた子ども達のおかげで、とても有意義な時間となりました。ありがとうございました。

山本隆弘(北京オリンピックバレーボール日本代表)
とにかく楽しかったです。子ども達の目がすごく活き活きとしていて嬉しかった。 今日でスポーツの楽しさをすごくわかってもらえたんじゃないかと思います。 この気持ちを忘れずに、バレーに限らずスポーツを楽しみ続けてほしいです。

宮崎義仁(ソウルオリンピック卓球日本代表)
どんなスポーツでも良いので、まずは熱中してほしいです。スポーツへの熱中は集中力も養います。 そうすると、今度は勉強や趣味などスポーツとは違う部分にも生かすことができます。 卓球を通じて、世界に羽ばたく人間になってください。期待しております。

長崎峻侑(2006年世界選手権トランポリン団体銀メダリスト)
若い君たちなら何でもできます。失敗を恐れずにどんどんチャレンジしてほしい。 目標に向かって、思い立ったら即行動してください。

参加者コメント

小学6年 男子
陸上に必要なことをたくさん学ぶことができて、とても嬉しかったです。

小学3年 女子
今日は中西選手からいろんなことを学べて良かったです。

中学1年 女子
私はバレーは初心者なのですが、先生が丁寧に教えてくれたのでバレーの楽しさを知ることができました。

小学6年 男子
集中力の重要性がよくわかった。考えて取り組んでいきたい。

小学3年 女子
本当に楽しかった。競技というよりも遊び感覚で楽しみました。