事業報告

ウォームアップ・ジャパンin東北 福島復興記念交流バレーボール大会 しのぶもちずり杯 ~チームの輪をもって地域の環となす~

プロジェクト
ウォームアップ・ジャパン in 東北
イベント名称
福島復興記念交流バレーボール大会 しのぶもちずり杯 ~チームの輪をもって地域の環となす~
開催日
2012年3月31日(土)・4月1日(日)

真冬の冷たい風が吹く中、約800人の小学生が集まりました。集まった小学生たちは各地域のバレーボールのスポーツ少年団の選手たちです。

開会式の後、競技ごとに会場に分かれてプログラムを行いました。

午前中はアスリートの指導の下での練習、お昼休みを挟んで午後は交流試合が行われました。中学生たちはアスリートたちの話を真剣に聞き、元気な声を出しながら練習に臨んでいました。
当初は寒さや違った環境に緊張していた中学生たちも、プログラムが進み、アスリートと触れ合ううちに笑顔が見られるようになり、どの会場も終始真剣ながらも和やかなムードでした。

開会式

前日までの天候とはうって変わり、肌を刺すような寒さの中始まった開会式。宮城、岩手、福島、栃木、茨城から集まった男女合計53チームが、きちんと列を乱さず整列していたのが印象的でした。式では、開会宣言、来賓挨拶、歓迎の挨拶が行われました。来賓挨拶では、文部科学省のスポーツ・青少年局の森岡裕策様よりご挨拶をいただきました。歓迎の挨拶では、岡山スポーツ少年団の井上さんが「バレーができる喜びを胸に、支えてくださった保護者、コーチ、本日来てくださったヨーコ・ゼッタランドさん、来賓の方々に感謝の気持ちを忘れず、この大会でたくさんの思い出を作り、楽しくプレーしたい。」と力強く話していました。

トップコーチ・アスリートによるクリニック

開会式終了後、クリニックが行われました。話を聞いているときの小学生は真剣そのもので心地よい緊張感がありました。 ゼッターランドさん一人ですべての小学生の指導をするので難しいかと思われましたが、実際にやってみると、子供達は言われたことをちゃんと理解し、真剣に練習をしていました。実際に小学生を前に連れてきて、正しいトスのやり方や、効率的な練習方法などをわかりやすく説明していました。時折、笑顔があったり、言われたことがなかなかできずに試行錯誤したり、そんな小学生に対してゼッターランドさんは真剣にそして優しさも込めて指導していました。

ゼッターランドさんによる講演会

講演会はヨーコゼッターランドさんのバレーボールに対する熱い思いが参加者に伝わり、最後まで関心を引き付けていました。会場は満員で、練習に参加していた小学生も試合の合間を見つけてユニフォーム姿で参加していました。父兄の方々はゼッターランドさんの現役時代を知っている世代なので、一つ一つのストーリーに対して時折うなづきながら聞いていました。小学生に対しては積極的に質問をし、会話形式で講演を進めていました。

しのぶもちずり杯

一日目では各ブロックごとに別れたチームが総当たりで対戦し、各ブロックの順位を決定。二日目は一日目の結果に応じてグループ分けをし、総当たりの試合の後に優勝チームを決めました。選手たちは勝利に向けて必死に元気よくプレーしていました。かなりのチーム数で試合数も多い中、最後まで全力でプレーしていました。特に優勝したチームは大人顔負けの技術を持っているように見えました。決勝トーナメントでは勝利に対する想いが強くなり、勝ったチームは抱き合って喜び、負けたチームは悔し涙を流していました。また父兄の方々も応援に熱がこもり、会場内は常に熱気を帯びていました。

閉会式

大会終了後に閉会式が行われました。成績発表をした後、チーム、個人の表彰が行われました。ブロックごとに表彰されていて優勝を勝ち取ったチームは非常にうれしそうでした。また惜しくも優勝を逃したチームからは、次こそは勝つぞといった様子がうかがえました。また子供たち同士でも健闘を称え合っている姿がすばらしかったです。講評の「昨日、今日と爽やかではつらつとした新人とは思えないレベルでのプレーでした。

見ている人に感動、勇気を与えるプレーでとてもすばらしかったです。負けた悔しさを噛み締めもっと練習を積んで上を目指していって欲しいと思います。」という言葉で閉会式を締めました。

ヨーコ・ゼッターランドさんからのコメント

○どういう思いでこのイベントに参加して、また実際にどうですか?
アスリートが震災後にできることはないかと考え、動きたいけれどもどのように動けばわからない中、このような組織に参加して子供たちのためにできることがあってホッとしたのが本音です。自分たちにこのような機会を与えていただき感謝しています。

○子供たちについてどう思いますか?
体を動かして汗をかくことで、問題を解決できるような前向きな気持ちになれるし、リフレッシュできることはすごくいいと思います。それに子供って強いなって。つらいことがあっても前向きになれる力を持っていると思いました。これから少しずつ笑顔が増えていけばいいなと思います。何か子供たちに与えられたらいいなと思ってきているのに、逆に子供たちから元気をもらっちゃっていますね。

参加者コメント(小5男子)

ゼッターランドさんは人数が多かったにも関わらず、全部のチームに指導してくれました。練習方法などとても参考になりました。チーム全体としても力がついたと思います。試合では決勝戦で負けてしまい、とても悔しかった。必ずリベンジしたいです。今回のイベントでスポーツの力を再確認しました。

参加者コメント(小6男子)

ゼッターランドさんの指導は基本的なものでしたが、チームとしてよいものを得られました。難しいプレーをするには基本が大事であるうと学びました。大会では優勝することができましたが、まだまだチームとして高めることができると思うので、これからもしっかり練習していきたいです。今回のイベントで目標を持つことの大切さを学びました。

参加者コメント(小5女子)

ゼッターランドさんの練習を受けてみてすごくわかりやすくてタメになりました。コツをつかんだのでチームに持ち帰って練習したいです。大会では充実した試合をすることができてよかったです。

参加者コメント(小5女子)

歓迎の言葉はうまくまとめて言うことができてよかったです。試合はよかったり、悪かったりでもっと練習していかなければいけないなと感じました。ゼッターランドさんに指導を受けて基礎が重要だということが改めてわかりました。指導していただいたことをし合いにいかせてよかったです。