事業報告

ウォームアップ・ジャパン from Tokyo いわて大運動会 ―いわてスポーツクリニック―

プロジェクト
ウォームアップ・ジャパン from Tokyo
イベント名称
 いわて大運動会 ―いわてスポーツクリニック―
開催日
岩手大学 2011年8月27日(土)・28日(日)開催

 ウォームアップ・ジャパン from Tokyo いわて大運動会 ―いわてスポーツクリニック―が2011年8月27日(土)・28日(日)の2日間岩手大学で開催され、岩手県の被災地の中学校6校より中学生が参加しました。
 1日目は、開会式と講演会の会場となった岩手大学総合教育研究棟1階7号教室には、座席が満杯となるほどの中学生が集まりました。参加した中学生はみな真剣なまなざしで、柳本晶一氏(元全日本女子バレーボールチーム監督)をはじめとした講師陣の話に聞き入り、ノートをとりながら、熱心に質問をしていました。

 2日目:競技種目ごとに4つの会場に分かれ、バスケットボールは岩手大学第一体育館、ソフトテニスは岩手大学ソフトボール場、剣道は岩手大学第二体育館、そしてバレーボールは岩手大学附属中学校の体育館で行われ、それぞれアスリートによる指導が行われました。
 当日は天気もよく、参加者はみな熱心にアスリートの指導に耳を傾け、体を動かしました。指導内容は、アスリートならではの内容も多く見られ、参加者だけでなく、指導を見守る引率の先生方も興味深そうに見入っていました。個人別に指導がはじまると、その周囲に集まって熱心に話を聞くなど、積極的な様子も見られました。先生方の中には、普段必要な道具もそろわず、周辺に練習相手も見つけにくい状況の中、このような機会はとてもありがたいという声がありました。

 講演会では、参加者が中学生だったこともあり、それぞれ、主に中学時代の経験について講演を行いました。
 鹿島鉄平選手(ソフトテニス)と井口雄一選手(ソフトテニス)は、(鹿島選手と井口選手の)父親がテニスプレーヤー同士の幼なじみであり、それがきっかけでダブルスを組み始めたという経験を語っていました。

 柳本氏は、中学時代でのバレーボール部入部のきっかけから、東京五輪を観て、バレーボールという競技にのめり込むようになるまでのプロセスを語りました。
 質疑応答では、剣道家の寺本将司氏に、剣道部の中学生から日頃の練習で心がけていることや、プレッシャーとの付き合い方について質問があり、寺本氏が自身の経験に基づき回答をしていました。
 柳本氏への質問では、監督をしていた時代に凄いと感じたプレーヤーは誰か、という質問に、柳本氏は、「選び抜いたプレーヤー皆が凄い選手であった。」と答えていました。

 参加したアスリートからは、
柳本氏:「日本アスリート会議の発足を受けて、スポーツでやれることができたと非常に楽しみである。7月も仙台でイベントを行ったが、やるたびに来てよかったと思う。子供たちの明るさや可能性の大きさを実感し、逆に勇気をもらって、スポーツによって、ひとつになれるということを再認識することができた。1年2年だけでなく、継続していきたいと思っている。」
 外山 英明氏(元バスケットボール選手):「今回はバスケットボールという枠にとらわれず、楽しむことを基本に指導を行いました。例えば、コーディネーショントレーニングの練習を多く取り入れました。
 今回のイベントに参加したみんな、挨拶をきちんとしてくれる子供たちだった。普通だったらあまりみられないような、しっかりとした挨拶をしてくれて、非常に驚いた。」

 寺本将司氏(剣道家):「大きい声をだし、いい汗をかいて、剣道の指導を通じて元気になってほしいと思って今日は来ました。みんな素直に話を聞いてくれて、生徒のみんなの意識の変化が目に見えて嬉しい。この指導を通じて何かを感じ、心境に変化があれば、今後もそれを持続してやっていってもらえたらいい。」
 鹿島鉄平選手(ソフトテニス) :「スポーツを通じて、楽しい時間を過ごしてもらいたいと思います。ソフトテニスが好きでやりたいという気持ちがある生徒たちなので、上手になるためのアプローチになればと思ってます。
やっている中で、うまくできない仲間を応援している光景がとても印象的で、今後も継続してほしいと思っています。」
 井口雄一選手(ソフトテニス):「体を動かし、何よりもソフトテニスをまず楽しんでほしい。みんな積極的にコミュニケーションをとりにきたり、一生懸命プレーしていたので、短い時間ですごく上達したように思う。この気持ちを忘れずにいてほしいと思っています。」と話していました。

 参加者は、「今日参加して、寺本先生の指導を受けて、普段やったことのないような練習ができてよかった。今日練習したことを、今後も毎日続けて自分の力にできたらいいと思います。」(中3・女子)、「講演会で、プレッシャーとの付き合い方の話を聞き、自分を、外山さんを超えるように頑張りたいと思った。自分の中で、ハンドリングの技術が上がったと思う。また、シュートも入るようになったし、ゲームで使えるような技術も、プロが教えてくれるので、参考にしたいと思いました。」(中3・女子)

「8月12日に避難所が解散して、やっと中学校の体育館が使えるようになった状況だったので、このように思いっきりバレーボールができるのがとても嬉しい。オーバーパスとか、今まで技術的にできていなかったことが、今回指導を受けてできるようになって楽しい。」(中2・女子)

「 学校の校舎や施設がまったく使えなくなり、普段はバスで移動するなど練習が制限されているので、今日は思いきり練習ができて嬉しいし、すごく楽しい。とにかく楽しく練習ができました。3年生で部活は終わってしまったけど、いろいろと教えてもらったので、高校生になってもソフトテニスを続けたいと思う。」(中3・女子)

 閉会式は、各会場で行われ、参加者たちは始まった時よりも活き活きとした様子で、それぞれのアスリートの話を聞いていました。ソフトテニスの会場では、各中学校の代表者が、今回のイベントに参加して感じたことをしっかりと言葉にして伝えていて、技術的な成長だけでなく精神面での向上を表現した子供たちが多かったのが印象的でした。